おもしろい本があるところ

子どもたちから「おもしろい本、おしえて!」とよく聞かれるので、ちょっくらおすすめしてみます。

百まいのドレス

百まいのドレス

百まいのドレス

 

外国(がいこく)から移住(いじゅう)してきた転校生(てんこうせ)のワンダのことを

みんなはおかしな名前(なまえ)だなぁと思(おも)っています。

でも、それだけではワンダをからかう理由(りゆう)にはなりません。

ワンダがみんなからからかわれるようになったのは、ワンダが、

うちの棚(たな)にドレスを百(ひゃく)まい持(も)っていると言(い)ったからです。

ワンダのうちは貧乏(びんぼう)で、毎日(まいにち)同(おな)じ服(ふく)を着(き)ています。

それなのに、ドレスを百(ひゃく)まいなんて。

だからみんなはワンダがうそをついていると思(おも)いました。

 

みんなは、ワンダはなぜそんなうそをつくのだろうと思(おも)っています。

でも、ワンダに何度(なんど)聞(き)いても、

やっぱり百(ひゃく)まい持(も)っていると言(い)いはるのです。

それは、ワンダが本当(ほんとう)にドレスを百(ひゃく)まい持(も)っていたから。

みんなが想像(そうぞう)していたものとは少(すこ)し違(ちが)いましたが。

 

ワンダがうそつきではなかったとみんなが気(き)づいた時(とき)には、

ワンダはもうよそへひっこしていました。

 

ペギーとマデラインはなんとかしてワンダに謝(あやま)りたくて、

自分(じぶん)たちで出来(でき)ることを全部(ぜんぶ)しました。

ワンダにはふたりの気持(きも)ちが届(とど)いたようです。

この本(ほん)を読(よ)んだ人(ひと)は、

最後(さいご)のページに「おしまい」の文字(もじ)を見(み)て、

とてもあたたかな気持(きも)ちになるでしょう。