ルドルフとイッパイアッテナ
ねこのルドルフは、ひょんなことからトラックに乗って、遠くの町へやってきました。
飼い猫だったルドルフは、知らない町でのら猫としてやっていくしかありません。
その町で最初にあった猫が、イッパイアッテナです。
イッパイアッテナは、のら猫です。
「おれのなまえは、いっぱいあってな。」
と、その猫は言いました。
のら猫は、行く先々でいろいろに呼ばれます。
だから、名前がいっぱいあるのです。
けれどルドルフは、そのまんま、
名前が「イッパイアッテナ」なのだと、かんちがいしてしまいます。
それ以来、ルドルフは、その猫のことを「イッパイアッテナ」と呼びます。
その後イッパイアッテナは、ルドルフをかわいがり、
のら猫としての生き方を教えてくれます。
それだけではありません。
イッパイアッテナは、とても教養のあるねこで、
なんと、文字を読んだり書いたりできるのです。
それでルドルフは、自分にも文字を教えてくれとたのみます。
イッパイアッテナは、とても上手に文字を教えます。
ルドルフも、毎日、毎日がんばり、すこしずつ文字が読めるようになります。
そしてあるとき、文字を読むことのできる二ひきは、
ルドルフが以前暮らしていた町の名前を知ることができます。
それで今度は、どうやったら帰れるかいっしょうけんめい考えます。
そして、ようやくいい方法が見つかりました。
果たして、ルドルフは、
自分の町へ帰り、大好きな飼い主とまた再会することができるのでしょうか。
とんとんと話が進んで、読みやすくてとてもおもしろい本です。
気になる人は、ぜひ読んでみてください。
ルドルフの本は、ぜんぶで5つです。